米俳優のジャシー・スモレット氏が、自身に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)の被害をねつ造したとされる問題で、検察当局は16件全ての罪状で起訴を取り下げた。同氏は保釈金1万ドルの没収に同意していた。スモレット氏は当初、人種や自身の性的指向について男性2人から中傷され、暴力を受けた後、首にロープをまかれたと主張していたが、検察側はその話がでっち上げたと主張していた。同氏はフォックステレビのドラマ「Empire 成功の代償」への出演で知られる。そうした中、スモレット氏の弁護人は26日になって突然、全ての罪状で起訴が取り下げられたと明らかにした。同氏が実際に被害をねつ造したかはわかっていない。シカゴのラーム・エマニュエル市長は記者会見で、今回の起訴取り下げは「正義の隠蔽(いんぺい)だ」と指摘。スモレット氏がヘイトクライムを禁止する法律を利用して注目を集めキャリアアップにつなげようとしたと非難している。