一つ大きな違いはあるものの、米民主党は2016年の大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利して以降、映画「ターミネーター」のラストシーンに出てくる殺人アンドロイドそっくりになった。ターミネーターは表面の肉が焼け落ち、内骨格だけになっても、サラとカイルの姿を追い続け、迷路のような工場に入っていく。途中、爆発で足を吹き飛ばされるが、それでもターミネーターは止まらない。上半身を引きずって腹ばいに進み、手を伸ばしてサラにつかみかかろうとする。最後に、油圧プレスに押しつぶされ、目の中の赤い光が消えるその瞬間まで。では、大きな違いとは何か。ターミネーターはプログラムされたロボットだが、民主党は理屈の上では、人間の知性を備えているという点だ。それ以外の点では筆者にとって、容赦ないアンドロイドと、ジェリー・ナドラー(下院司法委員長)やアダム・シフ(下院情報特別委員長)、大富豪トム・ステイヤー氏をはじめとする反トランプ派や「ネバートランプ」活動家に違いを見いだすのは難しい。彼らは大統領の任期を終わらせるターミネーターとしてこの2年間、ガラスの破片の中をはい回ってきたのだ。