大阪市を廃止して
特別区を設ける

「大阪都構想」とは、大都市地域における特別区の設置に関する法律(平成24年法律第80号、以下、「大都市地域特別区設置法」という)に基づき、大阪府の区域内で大阪市を廃止し、大阪市の区域の全部を分けて定める区域をその区域として、特別区を設けることを内容とするものである。

 平たく言えば、大阪市をなくして、大阪市であった区域を分割していくつかの特別区を設置するということ。

 そして、特別区とは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第1条の3第3項に規定する特別地方公共団体であり、基本的には東京都にのみ置かれることとされている(第281条第1項「都の区は、これを特別区という。」)。

 従って、特別区に関する地方自治法の規定は東京都に置かれた区にのみ適用されることになるわけだが、特別区の設置を一定の条件の下、東京都以外にも認めようというのが大都市地域特別区設置法の主旨目的であり、地方自治法とは特別法のような関係である。

 ただし、特別区を設置したからといっても「都」の名称を使用することはできず、大阪府の名称を変更して「大阪都」と名乗るためには法律で定めなければならないこととされている(地方自治法第3条第1項「地方公共団体の名称は、従来の名称による。」、同条第2項「都道府県の名称を変更しようとするときは、法律でこれを定める。」)。

 大都市地域特別区設置法第10条には、「特別区を包括する道府県は、地方自治法その他の法令の規定の適用については、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、都とみなす。」と規定されているが、これはあくまで、特別区が東京都にのみ設置されているところ、東京都だけに適用されることが前提とされている地方自治法等の関係法令の規定について、特別区を設置した場合には東京都と同様に適用がある旨規定した、いわゆるみなし規定であり、この規定をもって「大阪都」と名乗ることができるわけではない。