ファミマは「加盟店の利益も検証」

 ファミマが始める実証実験は、希望する加盟店を募り、参加する店舗数が約270店になるなどSEJよりも規模が大きい。

 加えて、実験の条件も細かく設定。東京都文京区と長崎県の約120店では日曜日のみ、東京都豊島区と秋田県の約150店では毎晩、深夜営業を中止する。また、閉店する時間帯も2~3パターンに分けて加盟店が選択するなど、検証項目も実践的だ。

 立地や雇用環境にもよるが、時短営業によって、店舗の売り上げや粗利益が減って本部が徴収するロイヤルティーが減る一方、加盟店側の利益が増える事態が想定される。実際に前出の東大阪のセブンオーナーは、「深夜閉店で店の利益は増えた」などと話している。

 結果如何では本部の利益減につながりかねない今回の実証実験について、ファミマの澤田貴司社長は、「日商(店舗の1日当たりの売上高)と加盟店の利益への影響を検証し、結果には真摯に向き合って対策をとる」と明言。親会社であるユニー・ファミリーマートHDの髙柳浩二社長は、「結果によっては、フランチャイズ契約の見直しに踏み込むこともないとは言えない」と言及した。

 SEJ首脳が記者会見で加盟店の利益への影響について問われ、言葉を濁した姿勢とは対照的だ。

 またファミマの実験では、一定のエリアで複数の店舗が異なる時間帯に閉店することで、物流や配送への影響も調べる。コンビニ各社の物流網は現在、24時間営業に最適化して構築されているが、これを見直す余地についても検証する狙いがある。

 他にも澤田社長は、本部が加盟店に無理な発注を強いた挙げ句、大量の廃棄が起きていると指摘される「季節商品」について改善策を発表。おせち料理とクリスマスケーキは完全予約制とし、土用丑の日のうなぎや恵方巻きも予約販売の割合を増やすことで、加盟店が大半を負担している廃棄を減らす方針だ。

 一方、業界3位のローソンも41店と少ないながら加盟店に時短営業を認めているうえ、9月末までに国内全店でセルフレジを導入する計画だ。セルフレジの全店導入を年内としているSEJに先行している。さらにローソンは、加盟店がなるべく食品を売り切り、廃棄負担を減らせる方策も今後発表する予定だ。

 なぜ業界下位2社の方が、SEJよりも先んじて対策が打てるのか。