童心にかえって「うんこ」を楽しめるミュージアムです。うんこをモチーフにした児童書が大ヒットしたように、うんこは遊び心と笑い、そして難しいことさえ伝わるような魔力を持っているのだという Photo:PIXTA

3月15日、横浜駅に新オープンした商業施設アソビルで『うんこミュージアム』なる体験型展示がスタートした。トイレを模して人体の仕組みを説くような展示は既出だが、純粋にうんこをポップに楽しむ方向に振り切っているのが特徴的だ。同展示の運営陣に、“うんこ”にかける想いを聞いた。(清談社 松嶋千春)

見渡すかぎり“うんこ”だらけ
最高峰のウンターテイメント

「うんこミュージアムYOKOHAMA」は、うんこを見て、触って、撮って、遊べる、究極の“ウンターテイメント”がコンセプトだ。写真映えするうんこが撮れる「ウンスタジェニックエリア」、童心に帰って体感ゲームを楽しめる「ウンタラクティブエリア」、世界のうんこグッズに触れる「ウンテリジェンスエリア」という3つのエリアから構成される。

 同施設を手がけた面白法人カヤックのプロデューサー香田遼平氏は、国内外のうんこカルチャーについて次のように語る。

「日本では、Dr.スランプアラレちゃんのうんちくんのように、よりポップにキャラクターとして扱われています。日本ほどポップに扱われてはいませんが、世界でもうんこを使ったコンテンツは存在します。フランスには1600年代からうんこが描かれた版画が存在していますし、現在でもイギリスではうんこ博物館、韓国ではトイレ博物館などが運営されているのです」(香田氏)

 排泄の歴史やメカニズムを示すコンテンツにとどまらず、その姿は時代を追うごとに変化してきているという。

「漫画、おもちゃ、知育コンテンツ、iPhoneの絵文字……『カルチャーの数だけうんこがある』ので、他のカルチャーの成長に比例して、うんこをテーマにしたアウトプットは増えていると思います。国内で大ヒットするようなうんこサービスが出てくることで、少しずつうんこをエンターテイメントとして理解する人が増えてきたように思います」(香田氏)