習近平の言葉からにじむ
中国共産党の“名目”

 中国がこれからどこへ向かっていくのかに関して、習近平は次のように語る。

「党規約は明確に規定している。党の最高理想と最終目標は共産主義を実現することであり、中国共産党人が追求する共産主義の最高理想は社会主義が充分に、高度に発展して初めて実現できるのだと。

 すぐに共産主義に入るのは現実的ではない。それは長い歴史的段階であり、我々数世代、十数世代、更には数十世代の断固たる努力が必要になる。数十世代とはどれだけ長いことか!孔子や孟子から現在に至るまでも七十数世代に過ぎない。

 このように問題を認識することは、我々中国共産党人が政治的に明晰であることを充分に説明している。我々は現在の努力、およびこれから多くの世代の持続的な努力によって共産主義という最終的な大きな目標を実現するために前進しなければならないのだ」

 習近平は続ける。

「資本主義が最終的に滅亡し、社会主義が勝利するというのは必然的に長い歴史的過程になる。我々は資本主義社会の自己調整能力を深く認識しなければならない。

 西側先進国が経済、科学技術、軍事などの分野で長期的に保持してきた優勢という客観的現実を充分に把握しなければならない。そして2つの社会制度が、長期的に協力しつつ闘争する各方面の準備に真剣に取りかからなければならない。

 相当長い間、初期段階にある社会主義は、生産力がより発達している資本主義と長い協力と闘争を繰り広げなければならないし、資本主義が創造した有益な文明の成果から学ばなければならない。

 ときには人々が西側先進国の長所を以て我が国の社会主義の欠点と比較し、批判を加える現実にも向き合わなければならない。我々には強大な戦略的定力が必要である。社会主義を捨てるべきだという類の誤った主張を、断固として抑えこまなければならないのだ」

「共産主義の実現」や「数十世代に渡る持続的な努力」といった文言は、マルクス・レーニン主義を中国化したものこそが“中国の特色ある社会主義”であると定義する中国共産党が、イデオロギー政党として存続するための一種の名目に過ぎないと言える。