ランステやランナーズ銭湯はランニングのブームを支えている写真はイメージです Photo:PIXTA

各地で開催される市民ランナー向けのマラソンは主要な大会がほぼ終了し、季節的にはシーズンオフに入った。それぞれのランナーは秋から春にかけた大会シーズンに備えて練習に励む方、大会にはさほど関心がなく自分のペースで楽しむ方などいろいろいる。一方で、マラソンに挑戦したくても、平日の日中に働く一般的なビジネスパーソンの中には「走った後に汗をかいたまま電車に乗りたくない」「荷物を置く場所がない」などの理由で諦めている方もいるのではないだろうか。特に前者は女性にとって切実な問題だろう。そういう方々にお勧めなのが「ランナーズステーション(ランステ)」「ランナーズ銭湯」だ。こうした施設を利用して今から準備すれば、マラソン経験のない方でも今秋以降の大会出場には十分間に合うはずだ。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

ブーム支えたランステ

「マラソンブーム」も一時の勢いが落ち着いた感がある。続けている方は日常生活に習慣として根付き、続かなかった方はシューズやウエアを使わなくなってしまい込んだままという話をよく耳にする。

 一方でブームに乗って自分も始めたかったが、前述のような理由で「なかなか一歩を踏み出せなかった」という声もよく聞く。

 実は10年ほど前から、東京や大阪、名古屋など大都市圏のオフィス街を中心に、シャワールームやロッカー、休憩スペースなどを完備した「ランナーズステーション」という施設が登場している。

 主にスポーツ用品メーカーやスポーツクラブなどが運営し、24時間営業の施設もあるため、出勤前や後に気軽に利用できるとユーザーが増えた。東京では現在、「ランナーの聖地」皇居周辺に約20ヵ所が営業している。

 入会金が必要な施設もあるが、1回500~1000円程度で利用が可能だ。1ヵ月単位で2000~3000円の会費を支払えば使い放題という施設もある。女性向けに、パウダールームを充実させているところも多い。