ソニー

「先ほども申し上げましたが、2020年(21年3月期)の黒字化に向けて着実に進んでいます」

 報道陣からソニー唯一のアキレス腱となっているスマートフォン(スマホ)に関する質問が出ると、十時裕樹CFO(最高財務責任者)は少しムキになったようにそう答えた。

 ソニーの19年3月期通期決算が26日発表された。売上高8兆6657億円、営業利益8942億円。純利益は9163億円で最高益を2期連続で更新した。

 エレキ分野などの不振で14年3月期から2期連続最終赤字の辛酸を舐めたソニー。だが構造改革が奏功し18年3月期は純利益4908億円で、過去最高益を10年ぶりに更新した。19年3月期はゲームや音楽などコンテンツ関連がさらに好調で、純利益は前期比86.7%も積み増した。わずか数年前のドン底を思えば、まさに我が世の春だろう。