ベネズエラ野党指導者のフアン・グアイド国会議長は4月30日、重装備の兵士に囲まれて軍施設の前に姿を現し、ニコラス・マドゥロ大統領の政権転覆へ立ち上がるよう国民に呼び掛けた。マドゥロ政権はこうした動きをクーデターとみなし、鎮圧に乗り出していると表明した。政権掌握を巡りグアイド氏との軍事衝突に発展する恐れがある。グアイド氏はベネズエラで唯一の正統な指導者として、米国など50カ国以上の支持を得ている。グアイド氏は首都カラカス東部で、空軍基地の脇を通る高速道路で夜明け前に演説し「今こそ、その時だ」と語った。周囲には兵士や武装車が並び、グアイド氏が師と仰ぐ野党指導者レオポルド・ロペス氏も姿を見せた。グアイド氏は側近が配信した動画で、「今日こそ、勇敢な兵士たち、勇敢な愛国者たち、憲法に身をささげる勇敢な男たちが、われわれの呼び掛けに応えている」と気勢を上げた。