「平成」は日本の政治にとってどんな時代だったのでしょうか。
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 天皇陛下が退位して上皇となり、皇太子さまが新天皇陛下に即位し、元号が平成から令和となった。新天皇陛下の即位は、渋谷で若者がカウントダウンをするために集まるなど、新しい時代は明るい雰囲気で始まった。

 31年前は、昭和天皇の崩御と天皇陛下即位が同時であった。昭和天皇は入院していたため、崩御の前から世の中全体が「自粛ムード」だった。平成という新しい時代が来たというよりも、昭和天皇がお亡くなりになった悲しみが大きかったと思う。「生前退位」は特例とされているが、正直、悪くないなと思った。

 今回は、令和時代の日本はどうあるべきか、平成を振り返りながら考えてみたい。一言でいえば、平成とは「さまざまな社会問題に直面したが、なにをするにも海外から遅れて、海外の真似をして、中途半端に終わった」時代だったと考える。

英国を真似ただけの政治
行政改革が日本にもたらしたもの

 平成は、まず「政治・行政の改革」の時代だった。この連載では、「安倍一強」と呼ばれる、安倍晋三首相と首相官邸の強い権力は、その改革の成果だと主張してきた(本連載第183回)。

 日本は、英国型議会制民主主義を導入しようとしてきた。それは、若い人には信じられないかもしれないが、「首相の指導力欠如」が日本政治の「永遠の課題」といっても過言ではなかったからだ。昭和から平成に時代が移る頃、日本は高度経済成長を成し遂げて先進国となった。

 海外からは、先進国の責任として「日米貿易摩擦」や「湾岸戦争」への対応が求められ、国内社会・経済では、グローバル化に対応する構造転換が必要となった(第34回)。しかし、自衛隊の活動範囲の拡大、規制緩和、行政改革、歳出削減などは、既得権を死守する官僚組織、族議員、業界、野党の抵抗に遭った。首相の指導力欠如は、国内外で深刻な問題となった。