再建過程では中・大型機を手放し、小型機による効率経営に戻って利益を積み増した。

 中・大型機の導入失敗が破綻の引き金だが、事業の急拡大に組織や人材の成長も追い付いていなかった。それが遅延の多さや接客態度の悪さに表れ、「スカイマークは安かろう悪かろう」と評されて客離れが進んだ。箱のキャパシティーを大きくしようと突っ走ったが、箱を埋める力が弱まっていた。

 新経営陣は「定時出発率で業界1位になる」ことを経営目標に据えた。客の信頼と社員の自信を取り戻さなければ、稼ぐ力は戻らないからだ。

 全国の現場責任者は毎朝15分、テレビ会議で前日の定時出発率や遅れた理由を共有し、週1度は徹底討論し解決策を探るようになった。無線を使って天候の情報交換頻度を上げたり、乗員が機内に乗り込む時間を5分早めたり、細かな改善を仕組み化していった。

 併せて機材繰りに問題が起きても対応できるよう予備機を持った。予備機を持つと収入機会を減らすことになり、目先の売り上げは減るが、定時性を優先した。

 14年度に83%だった定時出発率は17年度に93%まで上昇し(図3)、日本航空(JAL)やANAを抜き1位となった。定時性向上はリピーターを生み、搭乗率も向上。収益力の強化に結び付いた。