ネットを介して誰とでもトラックを売買できるトラッカーズだが、一方で、実物を確認せずに高額商品をやり取りすることに不安が拭えないところもあるだろう。そこでトラッカーズでは、自社やパートナー企業の社員が直接車両を見に行くか、もしくはスマートフォンのビデオ通話機能で最新の状態を確認している。さらに成約後にトラブルが発生した場合は、同社で補償するサービスを付帯して、安心して購入できる環境を構築した。

サービス開始から1年で500社が利用、VCから4.5億円を調達

 こうして売り手・買い手双方からの信頼を獲得したトラッカーズは、2018年1月のサービス開始からわずか1年あまりで、500社以上の企業に利用されるプラットフォームへ成長。Azoopが挑む業界の構造改革の大きな足がかりとなっている。

 創業期にはエンジェル投資家の有安伸宏氏から資金を調達。さらに今年4月には、ベンチャーキャピタルのジャフコとマネックスベンチャーズを引受先とした第三者割当増資を実施し、4億5000万円の資金を調達した。サービスの拡大と新規事業開発を進めている。中でも、物流企業の経営に関わる情報をクラウド化して一元化する「車両管理サービス」の開発に並々ならぬ情熱を注いでいる。

 運送業界はいまだアナログな経営をする企業が多く、営業所や部署間の情報が共有されにくいという大きな課題がある。またそれ以前に、日々の数字や情報を測るのが難しい理由がある。

 トラックでの輸送には、大きく分けて固定の荷主と契約した「常用便」と、単発輸送の「スポット便」がある。そのうちで需要が大きいのは、スポット便のほうだ。スポット便は需要こそ大きいが、ルートや荷主も毎日変わる。そのため、売り上げや原価などが予測しづらいのだ。

 しかし車両管理サービスが構築できれば、クルマ1台ごとの稼働状況や年間の売り上げ、整備費、ドライバーの人件費、燃油代や収支がリアルタイムで反映されるため、会社全体の状況を把握できるようになり、ひいては荷主への運賃交渉や無駄な路線などのカットもしやすくなる。