人を育てることは時間も労力もかかる大変な作業だと思っていませんか?それは単に、人が育つ仕組みができ上がっていないだけかもしれません。年間500人もの人たちと一緒に「未来食堂」を運営している小林せかい氏。著書『誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか』から、人が育つ仕組み、そしてその仕組みを作る上で欠かせない、モチベーションについて解説します。
人を育てるためには
「育つ仕組み」が必要
「50分ごとに人が入れ替わっていたら、教えるほうが大変ではないですか?」
未来食堂は、“まかない”をはじめとするいくつかの取り組みによって、メディアに何度も取り上げられていますが、取材の際に必ずといっていいほど聞かれるのが、上記の質問です(まかないの仕組みについては、前回「職場に『悪い空気』を持ち込み、雰囲気を停滞させる原因とは」を参照)。
多くの方が「人を育てることを大変だと感じているのだなあ」と思うと同時に、「未来食堂で取り入れているような育成法がないため、その方法を知りたい」という気持ちになるからでしょう。
確かに未来食堂は、年齢/キャリア/国籍一切不問で、「まかない」さんを受け入れていますので、言ってみれば、毎回新人(新メンバー)を受け入れて、人材を育成しているようなものです。そのような環境で、私がどのように人材育成を行っているのか不思議に思うのはいうまでもありません。
人材育成という面から解釈すると、人とは「能力×モチベーション」だと考えています。そこで本記事では、リーダーがモチベーションについて留意しておいてほしいことを述べたいと思います。