それでもJDIにとって、TPKは交渉を継続してくれている「手堅い相手」であり、交渉は順調と捉えている。SUWAで3番目の出資者の台湾・富邦グループはTPKの判断と足並みをそろえる方針だ。JDIとの交渉はTPKに一任している。

 JDIが気をもんでいるのは、SUWAで34.5%と2番目に出資比率が大きい中国・嘉実基金管理(ハーベスト・ファンド・マネジメント)グループが、4月12日以降、JDIとの交渉に姿を見せなくなったことだ。

 ハーベストは中国最大級の資産運用会社であり、交渉窓口は、台湾人の金融マン、ウィンストン・リー氏。北京のハーベスト・ファンド本社の上海事務所である「ハーベスト・テック」の名刺を持って中国浙江省の有機EL工場の建設構想を持ち掛けた人物だ。

 ハーベスト・テックは従業員11人の事務所で、JDIに出資する資金力はない。実際にJDIへの資金提供に参加するなら、北京本社から資金調達の許可を取る必要がある。

内部資料内部資料では「SUWA」の結束が強調されていたが……

 浙江省の工場計画は、中国政府が工場の建設認可に難色を示しているとされ、暗礁に乗り上げている。この計画が進まない以上、北京本社から資金を得るのは難しく、事実上ハーベストはSUWAから離脱寸前の状況にある。