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中小型液晶パネルのジャパンディスプレイ(JDI)が、台湾・中国企業連合の資本傘下に入ることが決まった。今回の売却が持つ意味とは何か(写真はイメージです) Photo:iStock/gettyimages

日の丸液晶の失敗か
JDIが中台企業連合の傘下に

 中小型液晶パネルを生産しているジャパンディスプレイ(JDI)が台湾と中国の資本傘下に入ることが決まった。多くのメディアが「日の丸液晶の失敗」「日本のモノづくりの凋落」などとネガティブに報じているが、本当にJDIの売却は悲しむべきことなのだろか。

 もちろん、JDIの経営にはこれまで様々な問題があり、技術力もありながら大きなチャンスをみすみす中途半端な経営によって失ってきたという残念な出来事もあった。なによりも「Made in Japan」が輝いていた20世紀のエレクトロニクス産業を知る日本人にとっては、ノスタルジーの側面からも悲しい出来事であろう。

 しかし、まず第一に今回の外資導入について評価しなければならないのは、JDIに企業として価値があり、そこに投資をしてくれる企業がいるという事実である。

 エレクトロニクスとは全く異なる事例であるが、過去に復興航空(トランスアジア航空)という台湾の中堅航空会社があった。日本にも成田や新千歳に就航していたので知っている方もいるかもしれない。復興航空は台湾初の民間航空会社という伝統を持ち、運航を行っていない期間もあったが、その後台湾の地域路線や国際線に参入し、一時はLCC子会社も有していた。

 子会社の復興空廠は機内食のケータリング会社として台北桃園空港を中心に多くの航空会社に機内食を提供し、日本の航空会社も利用していた。しかし、2014年、2015年に2度の航空事故を起こし、経営者の不祥事もあり、経営は悪化。その後、売却先を探したが結局買い手がつかず、2016年に全便運航停止し、会社は解散した。