これまでパパ活する女性たちを追ってきた本シリーズ。しかし女性の口から語られる話は、どこか現実感がないというのが正直なところだった。そこで今回は女性を援助するパパ側の本音に迫ってみたいと思う。(清談社 藤野ゆり)
女性との関係をお金で買う
パパの本音とは
これまで本連載では、数々のパパ活女性に、パパ活を始めたきっかけやパパとの関係性について話を聞いてきた。ただ、彼女たちの話を真剣に聞けば聞くほど、そんな物分かりも金払いもいい“パパ”とやらが、本当に実在するのだろうかと思わされることもしばしばだった。女性側からの一面的な語りでは、いまいち“パパ”…男性側の立体的な人物像というものはつかみにくい。
そんななか、幸運にもパパ活をしているという男性に話を聞く機会ができた。パパ活男性に会うのは初めてである。少し身を硬くして待ち合わせ場所に向かうと、筆者を待っていたのは、若々しく爽やかで物腰の柔らかな男性だった。
勤務医だという佐藤さん(仮名)は、50代とは思えない若々しいルックス。優しいその口調からは、医者という肩書きが納得できる。お世辞抜きで女性に不自由するようには見えないうえに、既婚者で年頃の子どももいるという。なぜ、パパ活を始めたのだろうか。
「友人から交際クラブの話を聞いて興味を持ちました。仕事が忙しくて女性と出会う時間もないし、知り合ってもうまくいくとは限らない。身もふたもないけど、パパ活は話が早くていいんですよ。だって数時間前に初めて会った子と、数時間後には寝てることもあるわけだから」
女性はお金が欲しい。男性はお金を払ってでも、好みの女性と楽しい時間を過ごしたい。互いの利害が一致するパパ活は、マッチングさえうまくいけば非常に合理的だと考えたという。体の関係というゴールを目指すのであれば風俗でもいいのでは?と思ったが、男性心理はそんな単純な話でもないようだ。