誰でも、心中期すことがあって、自らの思いを主張したいと思いますよね。
自分の中に良いところ、自信のあるところ、個性的なところを、強烈に訴えてみたい、と思わない人はいないでしょう。言葉で自らの信念を語る場合もあるでしょうし、髪型や服装で主張する場合だってあるでしょう。
でも、中には、思うように主張できない、という人も少なくありません。
多数説や通説に効果的に反論できない、とっさに言葉が出てこないとか、羞恥心が先に立って人前で主張できない、とかいろいろです。
しかし、考えてみれば、声高に言い立てれば良い訳ではありません。
控えめに、奥ゆかしく述べることでも、秘めた主張が確実に伝わることはあるのです。沈黙の方が雄弁だったりする場合だってあります。
言い過ぎてしまった言葉は二度と取り返せません。万事休す、です。が、言い足りなかったことは、後刻、付け加えることもできるでしょう(もちろん、タイ ミングの問題は残りますが)。ビジネスの現場でも、全てを言い切ってしまうよりも、余韻を残す方が効果的な場合だってあります。
要するに、静かなる自己主張は、次につながるのです。結果的に、効果的な主張になり得るのです。
と、いう訳で、今週の音盤は、ハービー・ハンコック「処女航海」(写真)です。