加えて、リフトとウーバーが共に上場したことで投資家の圧力が強まり、両社が過度なシェア争いから収益性重視へかじを切るだろうということも利益アップのポジティブ要素の一つとなろう。

運転手がデモ実施
ライドシェアに激しい逆風

 むしろ、大きな視点で見たとき、リフトにとって最も厄介なのが、労務問題などの法的リスクだ。

 特にドライバーからの反発は大きく、5月上旬、米ニューヨークなどでライドシェアのドライバーらが、待遇改善を求める大規模なデモを行ったことが話題となった。

 ライドシェア企業にとって、ドライバーはあくまで個人事業主の位置付けだが、実際には雇用関係に近いことが指摘されている。今後、裁判などでもし雇用関係が認められることがあれば、莫大な人件費が発生する可能性がある。

 そもそも、リフトが足元で改善させている手取り率も、裏を返せばドライバーの取り分が減っているということ。ドライバーへのインセンティブを減らす形で収益を増やそうとすれば、ドライバーの離反による成長鈍化といったジレンマに陥るだろう。

 乗車料金を上げることで、ドライバーと同社の両方に報いる方法もあるが、既存のタクシーなどと比べ、安さが売りの一つであるライドシェアでの値上げは、乗客の離反を招きかねない。

 総じて見れば、黒字化への道筋には幾つものジレンマを抱えているリフト。株式市場の厳しい評価は、ライドシェアというビジネスモデル自体が成立するのかどうかという根本的な疑問を投げ掛けているともいえる。