――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  ドナルド・トランプ米大統領と安倍晋三首相は、米国産牛肉の食事を共に楽しんだ。だがそんなお祭り気分も、今夏には消化不良に変わりそうだ。  環太平洋連携協定(TPP)参加11カ国の協定「TPP11」が昨年末に米国抜きで発効してから、農産品の貿易を巡る日米の緊張が高まっている。米国産牛肉に引き続き38.5%の関税が課される一方、新協定によってオーストラリア、カナダ、ニュージーランド産牛肉の関税は26.6%に下がった。この税率は向こう16年で段階的に9%まで引き下げられる。