僕はばあちゃんから「いつも笑っていろ。笑っていればどうにかなる」と言われて育ちました。ネットで中傷された僕のことを「運が悪いね」と言う人もいるけれど、僕は自分を運の悪い人間だなんて思ったことは一度もありません。だって、どんなに苦しい時でも手を差し伸べてくれる人はいましたから。負け惜しみと思われる人もいるかもしれませんが、その時に受けた恩を、今度は僕がツラい思いをしている人に返さなきゃいけない時なんです。そして、そのバトンはまた別の人に繋がっていく。「人を苦しめてなんのプラスになる? それをやっている自分の顔を鏡で見たら、おそらく自分がいちばん嫌いな人になっているよ。誰からも愛されないのであれば、せめて自分だけは自分を愛そうよ」と言いたい。

 さらに言えば、感情はすべて吐き出せばいいというものではなく、時には押し殺すことだって大切です。「不幸中の幸い」という言葉が僕は好きですが、不幸の中にも幸せは必ずあるんですよね。健康であることは、それだけでとてつもなくいいことであり、どんなにツラい思いをしようが、生きている時点で“幸い”なんです。

リツイートにも発信の「責任」がある

 多くの人がTwitterやInstagramで情報を公開し、「インスタ映え」なんて言葉も流行っていますが、SNSで発信するうえで心がけてほしいことがあります。

 まずは一度、感情を落ち着かせること。瞬間的な感情のぶつかり合い(のやりとり)がトラブルを生む。殺人事件にまで発展してしまう可能性だってあるんです。

 ネット社会の病巣ですよね。そして、投稿する前に文章や画像に問題がないかをしっかり読み直す。イライラしている時って、相手が良い人か悪い人かも分からないのに、軽い気持ちでリツイートしてしまったりします。リツイートというのは「借金の連帯保証人になります」というハンコと同じ意味を持っている。「私はリツイートしただけ」と言うかもしれませんが、それでもしっかりした証拠になります。だから、責任を持ってリツイートしてください。イラっとしている時ほど情報を寝かせ、これを書いていいのかいけないのか、感情をコントロールしてください。コントロールできない人はSNSに向いていません。

 あとは、多くの人とコミュニケーションをとる。ネットの中だけじゃなく、家族や友人・同僚など、信頼できる多くの人に意見を尋ねてみて、そこから判断するようにしてください。