これは1つの事例だけれど、畑違いの領域でチャレンジすることで、これまで僕は成長してきたし、それを楽しんできた感覚が強い。だからこそ、何においても「今できること」より「これから何ができるか」に目を向けることの大切さを実感している。freeeの採用においても、それは変わらない。

「畑違い」から続々転職
変化に強い人間が集まるワケ

 実際にfreeeの社内に目を向けると、僕が広告代理店から投資ファンドへ転職したような、いわゆる畑違いな事例は山ほどある。今の経営陣だって、ほとんどそう。現時点では、いきなり経営レベルで入社する人はごく少数で、どちらかといえば畑違いな分野ながら、社内でどんどん活躍して、経営陣になっていく人たちがほとんどである。

 たとえば、執行役員の川西という人間は今、事業部門とマーケティング部門の責任者をやっている。もともとは起業家で、自分の会社をやっていた。ただ、将来的にもっとインパクトを創出できる会社をつくるためにはどうしたらいいのか、今の時代の経営者に求められるものが何なのかと考えたとき、成長性のあるスタートアップで働きたいと言って入ってきた。事業開発部のマネジャーからfreeeでのキャリアをスタートし、今やfreeeの経営チームの中でもすごく重要な存在である。

 COOの尾形もそうだ。もともと総務省やコンサル会社に勤めていて、事業会社に勤めた経験は一切ない。けれどもアライアンスチームのマネジャーとして入社したあと、freeeの軸となる事業をどんどん育てていった。今は、プロダクトの戦略まで手がけている。彼もやっぱり未知の領域に挑戦するのが好きで、過去の経験にはこだわらない。

 これはfreeeの価値基準「理想ドリブン」でもある。「クラウド会計ソフト freee」を開発したときもそうだったが、「これしかリソースがないからできない」ではなく、「理想的な状態にするには、まずどうするべきか。これから何ができるか」を考える。反対にいえば、それがカルチャーとして組織に浸透しているからこそ、未知の領域や変化に対してポジティブな人間が多いのかもしれない。