最後に取り上げたいのが最新技術の活用です。

 前述の岩本隆特任教授は「テクノロジーの活用で組織力を高めることによって、生産性が高まるというのは私達の研究でも明らかになっている」と述べています。

 昨今では「HRテック」というテクノロジー領域のビジネスやサービスが前述の「階層の壁」「採用・配置の壁」「評価の壁」を取り除く役割を果たしています。

「階層の壁」を取り払うための社内コミュニケーションツール、「採用・配置の壁」を取り払うためのタレントマネジメントツール、「評価の壁」を取り払うためのリアルタイムフィードバックツールなどを積極的に活用していくことが求められます。

 奇しくも令和は、経団連中西宏明会長やトヨタ自動車豊田章男社長の「終身雇用が難しい時代になってきた」という趣旨の発言で幕を開けました。

 今こそ、「個人の働き方改革」だけでなく、「組織の在り方改革」にまで踏み込み、「最適な経営体制の構築」「適切な経営指標の設定」「環境変化に合わせた組織施策の変更」「最新技術の活用」によって組織をアップデートする必要があるのです。

※この提言は、モチベーションクラウドとOpenWorkが保有する企業組織のデータと、2018年開催のカンファレンス「日本株式会社人事戦略委員会」における「有識者コメント」から作成した「日本企業への提言書」を基に作成しました。

(リンクアンドモチベーション取締役 麻野耕司)