発行部数が8万部を突破し「ホワイトカラーの労働生産性を劇的に向上させる1冊」と大評判の『アウトルック最速仕事術』(ダイヤモンド社)。著者の森新氏によると、アウトルックの導入企業では、エクセルやパワーポイントよりもはるかに多い「年間平均500時間」をアウトルックだけに費やしているという。しかし、その実践的なスキルをまとめた書籍はこれまでなかった。本連載では、大手企業も続々取り入れている「たった90分で年間100時間の時短ができる」と話題のセミナーのノウハウをまとめた『アウトルック最速仕事術』の内容から、ビジネスパーソンの時短に大きく貢献するアウトルックの技術をお伝えしていく。

企業がすぐに「社員の生産性」を高めることができる2つのワザPhoto: Adobe Stock

辞書登録基本パッケージ作成のススメ

 専門用語は業界ごとに存在します。変換に手間がかかるキーワードは辞書登録するのがおすすめです。そもそも、職場内でそれぞれの人が使っている業界用語には、個人間の差異はないはずです。

 そういうなかで、各人が業界用語を個別に辞書登録していては効率がよくありません。各業界、各職場にフィットする辞書登録のパッケージを特定の人あるいは部門が作成し、それをほかの人たちと共有するのが理想的な方法です。

 専門用語、業界用語を単語登録して共有することは、入力時間の短縮を図るのみならず、入力スキルの平準化にもつながります。単語登録を利用することで入力が速くなり、ミスも少なくなるからです。

 ウィンドウズ10では、日本語入力システムの予測入力の機能が向上し、よく入力される言葉、以前に入力したことがある言葉は変換候補として表示されるので、選択するだけで楽に入力できるようになっています。このため単語登録は不要ではないか、と考える人もいるかもしれません。

 しかし、単語登録には「共有できる」という特長があり、この点では予測入力に勝っています。単語登録は少し面倒かもしれませんが、大いに活用していただきたい機能です。