人件費は140万円
人材確保できないわけがない

「ヨーロッパでは規制が厳しく、24時間営業はありえません。そもそも5年ぐらい前のヨーロッパでは、ほとんどの百貨店が日曜日に休んでいました。夜はしっかり休み、日曜日は礼拝に行きなさい、ということでしょう。基本的にお客様は日曜日に買い物に行くのに、です。そんな土壌があるため、ヨーロッパではコンビニ文化があまり発展していません」

 このように、コンビニの営業時間をめぐっては、各国でさまざまな事情があるようだ。

 24時間営業が是か非かを判断する上では、双方の言い分に耳を傾ける必要がある。まず問題なのが、コンビニFC店は、どの程度利益を上げることができるのか、という点だろう。なぜなら、そもそも利益が出ていなければ人を雇うことができないからだ。

「24時間営業の店舗は、定時営業の店と比べて25%も売り上げが増えることがわかっています。たとえばセブン-イレブンの場合、FC店舗の毎月の取り分の平均は340万円。そこから人件費(140万円)、廃棄ロス(100万円)や光熱費(2割負担で10万円)を差し引いても、オーナーさんの手元に90万円は残る計算です」

 毎月、人件費を140万円使えるということは、10人のアルバイトに単純計算で割り振ると1人14万円。その数字だけを聞けば、経済的な理由から人手を確保できない、ということは確かになさそうだ。

 こうした状況を踏まえた上で、内川氏は一部店舗が抱える人手不足の問題について苦言を呈する。

「人が集まらないというのはあくまでお店側の理由ですし、アルバイトがその店に居着かないのは、オーナーさん自身の問題であるケースも多々あるようです。ブランド力の高い大手コンビニの場合、働き先としても安心感があるため、本来であれば人が集まらないということはそうそうないはず。現にアルバイトが辞めない店もたくさんあるわけですからね」