VWのバッテリー投資、高リスクも他に選択肢なし
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 独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、米電気自動車(EV)大手テスラに倣い、バッテリー業界に本格参入しようとしている。この動きは大きなリスクを伴うが、VWにとってほかに選択肢はない。

 VWは13日、バッテリー生産に約10億ドル(約1080億円)投資することを発表した。その一部はスウェーデンのバッテリー新興企業ノースボルトとの合弁会社設立に充て、EV用バッテリーの中核コンポーネントであるセルを生産する。このアプローチはテスラをほうふつとさせる。同社はパナソニックと提携し、米ネバダ州に「モデル3」向けのバッテリーを生産する「ギガファクトリー」を建設した。

 ノースボルトが増資で資金を調達し、VWは残りの投資資金で同社の株式20%を取得する。資金調達はVWが主導し、米ゴールドマン・サックスのほか、独BMWをはじめとするさまざまなパートナーが参加する。増資資金は欧州投資銀行からの融資と合わせて、VWとの合弁会社のほか、スウェーデン北部の工場建設に使用される。

 元テスラ社員2人が2016年に創業したノースボルトは野心的な目標を掲げ、サムスンやLG化学、パナソニックなどのバッテリー大手に勝負を仕掛けている。環境に極力配慮した生産手法で差別化を図る狙いで、電力集約的な製造プロセスにスウェーデンの豊富な水力発電エネルギーを使用するなどする。