今後は、70歳まで働いて老後のために貯蓄をし、税金や年金保険料を払い、70歳からの「余生」をゆったり過ごす。これが人生100年時代の普通の過ごし方になるはずだ。

 70歳を過ぎても元気ならば、働けばいい。筆者は「波平基準」を提唱している。『サザエさん』の登場人物であり、サザエさんの父・波平さんは、54歳との設定である。連載開始当時の世の中の54歳は、波平さんのイメージそのものの存在だったのであろう。そう言われると、当時の定年が55歳であったのも納得である。

 しかし、今の高齢者は元気である。波平さんより元気な70歳も多い。そこで筆者は「波平さんより元気な人は年齢に関係なく働こう」と提唱しているのである。筆者自身も、波平さんより元気な間は働くつもりだ。

「足りない」と不満を言う前に
働いて稼ぐことを考える

 まずは、定年から年金がもらえる65歳まで働いて、生活費を稼ごう。それでも足りないならば、夫婦2人で10年余分に働けば、2000万円を稼ぐことは容易である。

 時給1000円で1日4時間働けば、週5日勤務で2万円になる。年間100万円、10年で1000万円だ。夫婦2人で2000万円稼ぐことは決して難しくない。

 今回提出された金融庁の報告書では、高齢無職世帯の生活費は毎月5万円ほど不足し、30年で2000万円程度の不足になる、としているが、その分は働いて稼げばいいのである。

 幸い、これからは少子高齢化による労働力不足の時代である。1日4時間しか働けない高齢者であっても容易に仕事が見つかるだろう。

 余談であるが、働くだけでなく、支出の見直しも必要だ。加入している保険は本当に必要だろうか。最近通わなくなっているトレーニングジムに、会費を払い続けていないだろうか。そうした見直しで、結構な金額の無駄が削れる場合も多かろう。