「気にすることないよ」の励ましが
さらに気分を落ち込ませる可能性も

――悩んでいる方はまず、身近な人に相談することが多いと思います。もし相談された際には、どのような点に気をつけるとよいでしょうか?

 先ほども述べたように、世間一般では「正しいか」「間違っているか」でジャッジを下される場面が多いと思います。ですが、メンタル不調に陥っている人に対して話すときは、そういうジャッジを下すのが正しいとはいえません。

 メンタル不調に陥っている方は、何かを相談したときに「それは間違っていると思うよ」「そんなことで悩むのはよくないよ」と否定されると非常に傷つきます。ただ、そうした反応があまりよいことでないのは、多くの方がご存じかもしれません。

 注意が必要なのは、悪気のない“励ましの言葉”をかけてしまうことです。「そんなこと気にすることないよ、全然大丈夫だよ」「もっと大変な人、知っているよ」というような言葉が典型です。

 こうした反応は、相談した人からすると、相談を真正面から聞いてもらえなかったと思えて、悩んでいる自分の否定につながります。元気なときならば気にならない言葉にも、メンタル不調のときには敏感になっているものなのです。

 繰り返しになりますが、メンタルの不調を抱えている人にはその状態を良しあしでジャッジをせずに、悩んでいる状態を受け入れてあげることが大切。つまり、「そんなふうに悩んでいるあなたも私は受け入れている」「あなたが悩んでいようがいまいが、味方だよ」と伝えてあげることが、何よりの励ましになるのではないでしょうか。