流通最大手のセブン&アイ・ホールディングスが、傘下の総合スーパー「イトーヨーカ堂」について、このほど抜本的な構造改革の検討に入ったことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。イトーヨーカ堂は長年不振にあえいでおり、ここにきて重い腰を上げた形だ。プレミアム特集「セブン&アイ イトーヨーカ堂改革の迷走」第1回は、このほど方向性がまとまったイトーヨーカ堂改革案の全貌についてお伝えする。(ダイヤモンド編集部 田島靖久、重石岳史)
検討が始まった
イトーヨーカ堂改革
6月19日の夕方、セブン&アイ・ホールディングス本社9階の一室には2人の姿があった。
そこにいたのは、セブン&アイの井阪隆一社長と、傘下の総合スーパー(GMS)イトーヨーカ堂の三枝富博社長。部屋には限られた関係者だけで、2人は膝を付き合わせて議論をしていた。
この日の議題は、長年懸案となっていたイトーヨーカ堂の構造改革。10月にも発表する予定の中期経営計画に盛り込む予定のものだ。