菊岡常務は28日まで米国カリフォルニア州のアップル本社に出張し、JDIへの追加支援について詰めの交渉を行った。ぎりぎりの交渉でアップルが了承したのは26日になり、28日の発表時には正式な契約まで至っていない。

 さらにハーベストはJDIへの出資の条件として「中国政府からの介入がないこと」を挙げており、中国政府の判断についても、今なお不確定な要因が多い。

 オアシスもJDIへの出資について、(1)アップルからの製品購入量の中止や大幅な削減がないこと、(2)出資までに株価が30円を下回らないこと、(3)支援額の合計が600億円以上になること――など、さまざまな条件を付けた。

 28日の発表は、2社の金融支援が内部決定したとしながら、「確実ではない」ことを繰り返し強調する不安定さが目立つ内容となった。

Suwa連合に中国パネルメーカーの参加も

 もともとJDIが計画していた資金調達計画は最大800億円だ。これに対して、2社の金融支援が実現しても117億円足りない。このためJDIは、引き続き支援連合に参加する投資家を探していく方針を改めて示した。

 関係者によると、JDIと支援連合は、中国のTCL集団子会社の液晶パネルメーカーである華星光電(CSOT、チャイナスター)と協議を進めており、同じく中国パネルメーカーである維信諾(ビジョノックス)にも接触した。両社とも中国で有機ELパネル工場の増産計画があるが技術開発に難航しており、JDIの技術に関心を持つという。

 ハーベストはもともと、中国浙江省での有機EL工場を新たに建設する計画だったが、中国の中央政府が新規の工場建設に難色を示したことから、CSOTやビジョノックスなど中国勢の既存の有機EL工場を活用する方針に切り替えたもようだ。引き続きJDIの技術を中国の工場に移転することを再建計画の柱として検討する。