セカンドチャンスの概要をよーく吟味すると、やはり東京五輪組織委員会は決して国民の思いに沿っていない。重大な秘密からあえて国民の視線をそらし、気づかれないうちにけしかけ、チケット販売を完遂しようとする魂胆が浮かびあがってくる。

 以前の原稿(「東京五輪「チケット予約狂想曲」、申し込んでわかった不親切な実情」)でも書いたが、予選ラウンドの組み合わせなど日程の詳細はまだ発表されていない。日本代表や日本選手が出場できるかどうか、決まっていない種目もある。

 また、同日でも開催場所が違う、時間帯が複数あるなど、日本選手がどのセッションに登場するかはまったく見えていないのだ。仮に水球の予選ラウンドを応募するにしても、午前、午後、夜、どのセッションを選ぶのか? 午後のセッションを選んで当選しても、日本代表の試合が午前または夜に割り当てられたら、お目当ての日本代表は見ることができない。こんな怪しい売り方がフェアと言えるだろうか? 

 このような、組織委員会本位のチケットセールスに乗せられてはいけない。だからあえて「究極の助言」をしよう。

「セカンドチャンスはボイコットしよう!」

 ホイホイと、売り手の甘言にのってはいけない。何しろ、余ったチケットを定価で売ろうとしているのだから。

 日本代表が出るかどうかもわからない予選ラウンドのチケットに手を出す必要はない。堂々と、秋からの抽選販売に臨もう!

(作家・スポーツライター 小林信也)