自家用車にドライブレコーダーを取り付ける人が急増している。
カー用品大手オートバックスセブンでは、1~5月のドライブレコーダーの売り上げが、前年に比べ4~5倍に伸びているほどだ。
ドライブレコーダーとは、車両が衝撃を受けると、その前後の映像とともに、加速度、ブレーキやウインカー操作といった一連の走行データを記録する装置のこと。
今年4月、京都・祇園で発生した自動車事故で、暴走する車が猛スピードで電柱に激突する様子を、事故現場にいたタクシーのドライブレコーダーがとらえ、テレビニュースで全国に放映されたことから、急速に認知度が高まった。
万が一事故を起こした、あるいは見舞われた際、その記録は保険や裁判の証拠になる。また、記録された映像を見ることでドライバーの安全運転意識が高まり、交通事故を未然に防ぐ効果もある。
日本で出回り始めたのは5年ほど前。トラック、バス、タクシーなど法人ユースがメインで、昨年は各業界団体が普及のために補助金を出し、タクシー会社では全車で導入するところも出てきている。
それが個人にまで広がってきたのは、まず、価格が安くなったことが大きい。
2~3年前は、2万円以上していたものが、今では1万円前後が主流に。中国や東南アジアで作られた廉価品が今年から増え、量販店ではチラシの目玉商品として4980円のものも登場している。
加えて、機能によって商品ラインナップが増えたことも挙げられる。
GPS(車両位置情報)機能や、カーナビとリンクする機能が加わったり、カメラセンサーを2つ搭載し車外だけでなく、車内も撮影できるなど、用途によっていろいろ選べるようになったりしてきた。画素数は30万画素が主流だが、100万画素の高画質タイプも登場している。