こうした状況を打開するため、7月17日午前中、村越祐民(むらこし・ひろたみ)市長が市のゴミ処理施設である市川市クリーンセンターという「異例の場所」で、一連のテスラ問題について、市としての考えを述べたうえで、筆者を含めたメディアからの質疑応答を受けつけた。

市川市クリーセンターの外観市川市クリーンセンターの外観 Photo by K.M.

 それでもまだ、市川市とメディアの溝は完全に埋まっておらず、7月17日また翌18日に放送されたキー局のワイドショーなどでは「市からの説明は不透明だ」という内容が目立った。

「テスラである必要があるのか?」
テスラかリーフの二者択一

 7月17日の記者会見では、村越市長はテスラ導入の意図として、市川市クリーンセンターを近い将来にバイオ発電なども併用する新施設にするなどの計画があり、公用車テスラはそうした環境政策の一環、という点を強調した。そのために、会見場所は市川市クリーンセンターを選んだと説明した。

記者の質問に答える市川市の村越祐民市長記者の質問に答える市川市の村越祐民市長の後方では、ゴミ収集車が通常の作業を行っていた Photo by K.M.

 また、新しいまちづくり政策「いちかわ未来創造会議」における自動運転やシェアリングエコノミーなどの次世代技術や新規ビジネスモデルについて、同会議の会員であるテスラ社(公開資料上では諸般事情で現在明記せず)との連携を視野に入れている、という点も指摘し、メディアに対して公用車テスラ導入の正当性を主張した。

 その上で、現時点でテスラ問題を引き起こしてしまったことを真摯(しんし)に受け止め、テスラモデルXの月額リース料14万5000円と旧公用車のクラウンハイブリッド同6万円との差額、8万5000円分を市長の給与の一部として市に返還する手続きを、9月の市議会定例会で議題に上げるとした。また、市長用として8月末に納車予定だった「モデルS」については「ペンディング、棚上げする」と語った。

 こうした市の対応に、記者会見に参加したメディアの多くが質問したのが、「EVが必要だとしても、価格の高いテスラである必要があるのか? 国産の日産リーフではなぜいけないのか?」という点だ。