視野を広げるきっかけとなる書籍をビジネスパーソン向けに厳選し、ダイジェストにして配信する「SERENDIP(セレンディップ)」。この連載では、経営層・管理層の新たな発想のきっかけになる書籍を、SERENDIP編集部のシニア・エディターである浅羽登志也氏がベンチャー起業やその後の経営者としての経験などからレビューします。
外出時にうっかりスマホを忘れた現代人は、
どれだけ困るのか
先日、うっかり自宅にスマホを置き忘れたまま、出かけてしまった。
最寄りの駅に着いた時に、スマホがないことに気がついた。でも、「まあ、財布は持っているし、なくても何とかなるだろう」と思い、取りには戻らなかった。
だが、この「何とかなる」は甘かったようだ。
目的地は、以前行ったことのある土地だった。しかし、どう電車を乗り継いだらいいのか、漠然としか覚えていなかった。どこかへ行こうとする時に、その都度、行き方をスマホで調べていると、記憶にはあまり残らないらしい。
駅に掲示してある路線図で、行き方は確認できた。問題は「何時に着くかわからない」ことだ。スマホがないと到着予定時刻を確認できない。余裕を持って出かけているので、約束の時間には間に合うだろう。それでも正確な到着時刻が不明なので、少しドキドキしながら電車に乗った。
目的地で用事を済ませ、その夜は友人と飲む約束をしていた。約束といっても、飲む店も、集合時間も決めていなかった。いつもは、直前にSNSのメッセージで連絡を取り合って決めていたのだ。だが、スマホがなければ、それはできない。
ならば、電話をかけよう。しかし、電話番号を覚えていない。いや、それ以前に電話がない。公衆電話を探すのも一苦労だ。
仕方がないので、フリーWiFiが使える喫茶店に入り、パソコンで連絡を取った。そして、飲む店までの経路をパソコンで検索。喫茶店を出たらもう確認できないので、しっかり頭に入れてから居酒屋に向かった。
いかに現代の生活にスマホや携帯電話が欠かせないかを痛感した一件だった。
そして、来年あたりからスマホはさらに便利になり、いっそう生活に欠かせなくなりそうだ。「5G」が始まるからだ。