東京都の検討する地下鉄新線との
直通運転もあり得る?

 現在、つくばエクスプレスが保有する車両は1000系と2000系の2種類。1000系は2005年に導入した14編成、2000系は2005年に導入した16編成に加え、2008年に4編成、2012年に3編成を増備している。さらに今年度中に新型車両3000系が5編成導入される予定だ。

 開業時から走る1000系と2000系の計30編成は、2030年代に車齢25年を迎える。車両をリニューアルし、さらに20年程度使用する選択肢もあるが、サービスの陳腐化が加速する昨今では、大規模なリニューアルを行わずに新車に置き換えてしまう例も珍しくない(内容にもよるが、リニューアル工事には1両あたり数千万円を要することもある)。

 車齢25年の6両編成に新造車両2両を組み込むとサービス格差が大きく、車両管理上のネックにもなりかねない。そうであれば、8両編成の新型車両を製造して、初期型の計30編成をまるごと置き換えるという選択肢もあり得るだろう。その場合、30編成×8両×1両あたり1.5億円で計算すると車両費は約360億円になる。

 そしてもうひとつ影響が考えられるのが、今年4月に報じられた、中央区臨海部地下鉄構想(「東京都に地下鉄新線が誕生!?小池知事は前のめりだが実現を阻む難問も」参照)である。オリンピック後に整備着手し、10~20年以内の開通を目指すとしているから、早ければ2030年代前半の開業だ。つくばエクスプレス8両化の完成予定時期と符合する。

 2030年代までつくばエクスプレスの沿線人口が増加するといっても、いずれは減少に転じるわけで、今のままの6両編成でやり過ごすことも不可能ではないはずだ。それでも8両化を進める理由があるとすれば、利用者がさらに増加する事業環境の変化、つまり東京延伸や銀座・臨海方面への直通運転という展開が考えられる。

 現時点で具体的なスケジュールが見えているとまでは言えないとしても、2030年代のあるべき将来像を見越して、水面下で何かしらの動きが始まっているのは間違いないだろう。