ある老いた賢人はかつて、自身についてどう評価されたいかと尋ねられ、こう答えた。「私は人生において多くの友人と数人の敵をつくった。全体として、自分の敵を誇りに思う」筆者は最近、大西洋の両側で繰り広げられている政治イベントを目にしながら、この素晴らしい人生訓を思い出していた。24日、ワシントンでは、ロバート・モラー特別検察官がロシア疑惑捜査を巡り、議会委員会で証言に臨んだ。モラー氏の捜査は、トランプ氏の敵が大きな期待を寄せていたものだ。同じ頃、ロンドンでは、ボリス・ジョンソン氏が、19世紀の英政治家ベンジャミン・ディズレーリが「グリースポールの頂点」と呼んだところまで上り詰め、首相として初めてダウニング街10番地(首相官邸)に足を踏み入れた。ジョンソン氏の敵にとっては失望の瞬間だ(編集注:グリースポールとは油を塗った木の棒で、立てた状態で上まで上る競技などに使われる)。