「自分はこうやってうまくいった」から、部下も同じようにやるべきだと考える。そこから悲劇が生まれます。

 部下にしてみれば、「どうしてこうやらないのかといわれても、そもそもそのやり方がわからない」ので、答えようがないのです。

「一緒に考えよう」のひとことが
部下のモチベーションを上げる

 上司は基本、仕事ができる人ですから、自分のやり方通りにしてもらいたい、その気持ちはわかります。しかし部下は自分と同じではありません。自分と同じやり方を求めること自体が筋違いなのです。

 そんなふうだと部下は反発するか、モチベーションを下げるかで、何も問題は解決しません。上司と部下との距離は離れていく一方ですし、パフォーマンスが上がるわけもないのです。

 では、どうすればよいのか。

 部下に上司の価値観を理解させるのは難しいので、まず上司が部下の価値観を認識することが必要です。そのうえで、上司の思い通りにやらない部下に対して、怒りやイライラをぶつける前に、「どうすればできると思う? 一緒に考えよう」と提案するのです。

 人間誰しも、自分と同じことを一緒に考えてくれる人には好感を持ちます。相手のいうことに素直に耳を傾けるようにもなります。

 互いに歩み寄りながら、よりよい方向性を見出すことができるのです。

「一緒に考えよう」のひとことは、上下の人間関係をよくする突破口になりうるもの。さらに部下のモチベーションを上げ、成長を促すことが可能になります。