米連邦準備制度理事会(FRB)が31日に利下げに踏み切るのはほぼ確実なようだ。一方、中国人民銀行(中央銀行)は緩和姿勢を示すためにFRBに追随する必要はない。中国の金融政策は複雑に見えるかもしれない。人民銀の巨大な道具箱には、幾つもの短期・中期貸出金利に加え、市中銀行に義務付けている準備預金率のような道具もある。さらに、人民銀が政治的圧力を受けて一見矛盾する目標の追求を強いられることも多い。レバレッジを抑制すると同時に企業の借り入れコストを削減する、といった具合だ。2つの問題は絡み合っている。恐らく人民銀は多くの手段のおかげで政治的保護を得られ、別の官僚派閥に敵意を抱かせたり、意図しない熱狂を市場に引き起こしたりすることなく動ける。