繰り返しになりますが、一歩を踏み出せない原因は、起業を大きく考えすぎていること、失敗を恐れすぎていることにあります。「最初から大きなことなどできない。大失敗したくても、事業規模が極小なのだから、大した失敗もできない」という現実を知れば、気持ちが少し楽になるでしょう。

 むしろ、一度、「起業」という言葉を忘れて、「自分が好きなことをやって、その行動や活動を通じて、まわりの人を喜ばせてみよう」と考えてみてください。人が喜んでくれて、人が集まれば、お金はあとからついてきます。

どんなに小さなことでもいいから
始めてみよう!

 では、あなたの小さな第一歩を考えてみましょう。

 その第一歩は「決意をノートに書く」「友達にLINEでメッセージを送る」「本書に蛍光ペンなどでマーキングする」などでもよいと思います。

 あなたは好きなことをしようとするとき――たとえば、好きな音楽を聞くとき、テニスをするとき、洋服を買うときなど――、まず何から始めますか?

 多くの人は、あれこれ考えず、スマホのロックを解除してアプリを立ち上げたり、知りたいことや行きたい場所を検索したり、キンドルで関連本を読んだり、友達に連絡したり、とりあえずお出掛けをしたり、小さな行動を起こすでしょう。

 そして実際にやりながら、もっと上達したいと思ったら、練習をするでしょうし、もっと楽しみたいと思ったら、音質のよいスピーカーを買ったりするでしょう。

 このように、ひとつずつできることから対処していけばいいのです。