『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』佐宗邦威氏の対談シリーズ第9弾のパートナーは、米国UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)にて「ニューロサイエンス」を学んで飛び級卒業し、「脳×教育×IT」にまたがった事業を手がけるダンシング・アインシュタイン代表の青砥瑞人氏。
内発的な「妄想」からはじめる思考アプローチ「VISION DRIVEN」を提唱し、大きな話題を呼んだ同書だが、このような思考法にはどこまで脳科学的な裏づけがあるのだろうか? 創造性を生み出す脳の使い方とは? 両者による対談を全4回にわたってお届けする(構成:高関進 第1回)。

言語化できる課題とできない課題

佐宗邦威(以下、佐宗) 現在、ビジネスの世界では、何もないところから新たなものを生み出すゼロイチ的な考え方がかなり広く注目を集めています。僕がデザインスクールで学んだ「デザイン思考」もその流れの中で注目されてきたわけですが、多くの議論は創造性の世界の一部を切り取ったものでしかありませんでした。とくに欠けていたのが「創造性は『内発的な妄想』からはじまる」という視点です。そうした問題意識から書かせていただいたのが『直感と論理をつなぐ思考法』です。

個人が創造性を発揮するためには「妄想・知覚・組替・表現」という4つのプロセスが必要になると僕は考えています。その際、外的な環境をベースにしたアプローチをISSUE DRIVEN、内発的な「妄想」からはじめるアプローチをVISION DRIVENというふうに整理しました。

執筆する際には、実務上で使ってきた経験則に加え、認知科学の学術的なエビデンスを参考にして、「これは言えるのではないか」と判断したものを盛り込んでいったのですが、僕自身は専門家ではないのですべてをカバーできていないのではと思っていました。本日はこうした思考アプローチについて、ニューロサイエンスの観点から青砥さんにご意見を伺えればなと思っております。よろしくお願いいたします!