2カ月にわたりデモが続く香港では週末、催涙ガスが大量にまかれるような事態から一転、大規模なデモ行進が平和的に行われた。香港の民主化要求運動はこれにより、危機解決に向けた対話に応じるよう林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官への圧力を高めた格好だ。  林鄭氏は、容疑者の本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に端を発した抗議活動を全面的な反政府デモへと発展させたとして広く批判されており、厳しい状況に置かれている。  専門家からは、政治的な解決を見いだせなければ、香港は過去数週間続いたような混乱状況に舞い戻り、予期せぬ結果を招く恐れがあるとの声が出ている。