配偶者が数年ぶり、あるいは数十年ぶりの同窓会に出かけていく――。快く送り出したものの、そこで何が行われているのかはなんとな~く気になるものである。しかし、あからさまに気にするのもカッコ悪い。でも気になる。複雑な心理、あなたにも経験があるのではないか。(取材・文/フリーライター 武藤弘樹)
同窓会に赴く妻
見送る夫の胸中は
同窓会をきっかけに関係をスタートさせる男女はちらほらいるらしい。確かに見ず知らずの相手が対象の合コンよりかは、よく知っていて甘酸っぱい青春を共有した相手のいる同窓会の方が、気持ちが盛り上がりやすい面はあるのかもしれない。
自分が参加する側なら「あの頃のあの子は今どうなっているか」くらいを考え、やましい気持ちを抱いている人はもっと具体的なあれこれを思い描いて参加するのであろう。
ではさて、妻が同窓会に参加するとき、夫たる自分はどのような心持ちで彼女の背中を見送るのであろうか。「妻が不倫なんぞするわけない」と安心しきっているのか、それとも妻の不倫が心配なのか、あるいはそうしたことが念頭に浮かばないほど無頓着でいられるのか。
既婚女性数人に話を聞いてみたところ、どうやら夫が妻の同窓会参加に心を乱していると見て取れるケースが、程度の差はあれ散見された。妻の不倫を心配するとまでいかなくとも、妻が自分の知らない青春時代を知っている男友達と会ってくること自体がなんとなく面白くないご仁も、それなりにいるのであろうと推測される。
妻から見て、そのとき夫はどのような様子であったのか。いくつかのエピソードを紹介するので、ぜひ自分に立場を置き換えて登場する夫との類似点、相違点を発見して楽しんでいただきたい。