LINEで送ったメッセージが既読にならない、仕事の資料で間違いを指摘されただけで自分を全否定された気がする…最近、日常生活の中でこういった「気にしすぎ」に悩まされている人が多くいます。これは性格の問題だと思われがちですが、実は脳の働きや、過去の経験、生活様式など、さまざまなことが原因で「気にしすぎてクヨクヨ悩む」という心の動きはつくられているのです。そこで前回に続き、長沼睦雄氏の『気にしすぎる自分がラクになる本』(青春出版社)から、「気にしすぎる自分」とのつき合い方や生かし方について紹介していきます。
ポジティブ思考も心を縛る鎖となってしまう!
前回、「気にしすぎはマイナス思考が原因」という話をしたので、これからはポジティブ思考になるように努力して、気にしすぎやクヨクヨの原因、マイナス思考のクセから抜け出そうと思われた方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、ポジティブに物事をとらえること自体はよいことです。それが自然に実行できる人であれば、その考え方をできるだけ大事にしてほしいと思います。ただ、無理やりポジティブな思考を持とうとすることや、マイナスの感情を無理に打ち消そうとすることは、実は心にとってよくない状態をまねく恐れもあるので注意が必要です。
とにかくいつでもポジティブ思考でいなければ、と考え、「どんなことでも、何があっても、明るく受けとめるべき」という考えを持つことは、ポジティブ思考という鎖で自分の心を縛ることにつながります。