たとえば、検索サイトで「会議室」、特に「役員会議室」などと打ち込み、画像検索してみてほしい。そうすると、やたらと豪華で重厚な会議室がたくさん表示される。自ら公表を許しているのだから、会社はその会議室を自慢したいのだろう。会社としては、この重厚感に相応の責任の重みを感じて立派に職責を全うしてほしい、または、こういう場でしっかり発言することを夢見て立派なビジネスパーソンになってもらいたいという意図があるのかもしれない。しかし実際には、気軽にしゃべらせないための工夫が体現されている空間というほうが適切だろう。

 会議をつつがなく終わらせることは、成果でもなんでもない。本来会議とは、実質的な成果を生み出すために参加者の衆知を結集するのが目的のはずだ。そうであるならば、年齢やポジションに関係なく、その場に貢献できる可能性のある人を招き、その場で丁々発止のやり取りがなされ、個々人の知恵が相乗効果を生むような環境を作ることが必要だ。

 もちろん、一言も発言しない人がいてはならないし、寝る役員に居場所などあってはならない。

(プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役 秋山進、構成/ライター 奥田由意)