特別対談:RIZAPグループ特別顧問・松本 晃×横浜DeNAベイスターズ初代社長・池田 純松本 晃/1947年、京都府生まれ。1972年に京都大学大学院農学研究科修士課程を修了後、伊藤忠商事に入社。1993年にジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル(現:ジョンソン・エンド・ジョンソン)に入社。代表取締役社長、最高顧問を歴任後、2009年6月から2018年6月までカルビー代表取締役会長兼CEO。2018年6月よりRIZAPグループ株式会社代表取締役、2019年7月から現職。2019年6月ラディクールジャパン株式会社を設立し、代表取締役会長CEOに就任

松本 プロ野球でいえば、途中で5連敗しようが8連敗しようが、最後にペナントレースで優勝したらいいわけでしょ。同じですよ。もちろん、チームによってはいきなり優勝するのは無理な場合があります。そういうときは、まずAクラスになれよ、と。そして、その次の年は2位を目指して、最後は1位を目指す。そういう握り方をするわけです。

池田 僕はベイスターズの社長時代、現場に任せるにしても、最初の方針はトップから出して、1つ目の成功事例をトップ主導で作ることが大切だと考えていました。そういうやり方はお嫌いですか。

松本 嫌いではないですよ。元来やりたがりですから、そういうふうにやってみたいんだけど、我慢しているんです。なぜかというと、人は任された方がやる気になるし、成長するからです。仕事を任せること、権限を委譲すること。それが社員を成長させる最良の方法です。

 もちろん、経営者がハンズオンでやらなければならないことはありますよ。例えば、危機管理がそうです。しかし、ほとんどのことは社長が直接やる必要はありません。社員に任せておいたらいい。

池田 任せて失敗することもありますよね。

松本 失敗すれば失敗から学んでもらえばいいんです。もちろん、失敗続きの場合は考えなければなりませんが、野球選手だって、1回駄目だったからといって、すぐにクビにされるわけではないでしょう。最低でも3年くらいは見て、それでもどうしても駄目だったら戦力外ということになる。

 仕事も一緒です。失敗が許される期間をどのくらいにするかは内容によって異なりますが、1年で交代というのはちょっとかわいそうですね。まあ、おおむね3~4年くらいだと思います。それで結果が出なかったら、交代、もしくは戦力外。「別のところで頑張ってね」ということになる。そんな感じじゃないでしょうか。