前回の記事では、スポーツ庁によって新設された「大学スポーツ協会(UNIVAS=ユニバス)」が機能しない理由とともに、大学スポーツの可能性はむしろ地方創生に向けるべきだという意見を示した池田氏。今回は横浜DeNAベイスターズの取り組みを下敷きに、そのアイデアの実現可能性について説明する。

大学のスポーツチームを
「地域のチーム」として育てる

スポーツ庁とユニバスが軽視する大学スポーツが地域にもたらす経済効果
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 地方創生の取り組みが始まってからかなり時間がたちますが、多くは国が主導するイベントや名産品開発といった打ち上げ花火的なもので、持続的な活性化を実現している例はまだまだ少ないと感じています。

 地方創生の主体は地域の人たちでなければならない。それが私の意見です。なぜならば地域を活性化する取り組みは、やり続けなければならないからです。地域の人たちがオリジナリティーを発揮して、自分たちの取り組みとしてやり続ける。人やお金を集める事例も重要ですが、地域主導のパイオニア事例がもっと生まれるべきだと思っています。

 国はそうした萌芽事例を捉え、そこで活動する人たちを支援すると同時に、汎用性のある形にして他の地方にも広めていく。それが本来の役割ではないでしょうか。

 では、どうやってパイオニア事例を生み出していくか。その一つの強力なツールとなるのがスポーツです。スポーツで地方創生といって、すぐに思い付くのはプロスポーツチームの誘致ですが、メジャースポーツのプロチームを誘致するには、とにかくお金がかかります。誘致活動にお金が必要なことはもとより、スタジアムの建設費、アクセスインフラの整備、PR費と、いくらお金があっても足りません。これは地方向けの汎用性のあるやり方とはいえないでしょう。

 しかし、すでに地方で活動しているスポーツチームがあります。大学のスポーツチームです。大学は全国にあって、それぞれの大学にはほぼ例外なくスポーツチームがあります。その大学スポーツチームを「地域のチーム」として応援し、育てていくことができれば、大学スポーツは地域のアイコンになり、地域を活性化させるドライバーになります。