今回の状況とは異なるが、やや似た事故に2014年2月の川崎駅構内における京浜東北線の上り回送電車と作業車両との衝突事故がある。

 この事故で1両目が完全に横転し、乗務員室に運転士と車掌が閉じ込められたのである。2人は長時間缶詰にされた後、消防の特殊救助隊により、運転台前面の窓を割って救助された。

欧米の車両にあって
日本の車両にはないもの

 欧米のバスや鉄道の車両には、天井にも避難用ハッチが付いており、万一、車両が横転した時でも、車外に容易に避難できるようになっている。

 日本の車両(自動車などを含め)は「いかに事故に繋がらないようにするか」という思想のもとに車両が製作されているが、欧米の場合は「万が一の事故の際、いかに被害を最小限に抑えるか」で製作されており、その違いの1つが、この天井のハッチである。

 現在、残念ながら国内で導入されているという話は、聞いたことがない。

 事故を未然に防ぐことも重要ではあるが、鉄道車両製造会社や鉄道事業者には、この欧米の事例を参考に、天井部の避難ハッチ設置を検討してほしいと思う。

 末筆ながら、この度の事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。ケガをされた方の1日も早いご快癒を心よりお祈り申し上げます。