首都圏を直撃した台風15号により発生した停電が各地で長引き、東京電力は業績、レピュテーションでダメージを負う。もう一つ手痛いのは、復旧の陣頭指揮をとる次期社長候補に“傷”が付くことだ。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

停電復旧の陣頭指揮をとるのは
次期社長候補と目される人物

台風15号による停電状況について説明する東電PGの金子禎則社長
台風15号による停電状況について説明する東電PGの金子禎則社長 写真:朝日新聞社/時事通信フォト

 「広域かつ長時間に及ぶ停電で、大変ご迷惑をおかけしており、誠に申し訳ございません」。作業着に身を包んだ東京電力パワーグリッド(PG)の金子禎則社長は11日、東京電力ホールディングス(HD)本社で深々と頭を下げて謝罪した。

 9日早朝に首都圏を直撃した台風15号は、広範囲で停電を引き起こした。

 特に送電線の鉄塔2基や電柱84基が倒壊した千葉県では、11日時点でも40万軒以上が停電したままだ。停電によって、千葉県沿岸部は日常生活や経済活動に甚大な影響を受けている。猛暑も重なり、停電が続く南房総市では熱中症とみられる症状で高齢女性が亡くなった。被災者の不満は募るばかりだ。

 東京電力グループの送配電事業会社である東電PGは、東電のみならず他の電力会社からも応援を受け、1万人以上の体制で懸命の復旧作業に当たっているものの、「過去に経験したことのない台風」(金子社長)で、停電の解消に手間取っている。全面復旧は早くとも13日以降になるとみられる。

 今回の停電は、東電にとって手痛いものとなった。