一連の経済指標で、中国の経済活動が8月に一段と冷え込んだことが示された。中国政府は今後、対米貿易摩擦の解消を図る中で成長鈍化をどれだけ容認できるか試されることになる。8月は中国経済のほぼあらゆる分野で活動が鈍化した。鉱工業生産と小売売上高では、需要低迷と、企業・消費者の信頼感の低さが明らかになった。7月の経済指標が10年余ぶりの低水準に落ち込んでいただけに、エコノミストらは8月は若干改善すると予想していた。中国国家統計局が16日発表した8月の鉱工業生産は前年同月比4.4%増加したが、前月の4.8%増から伸びが鈍化。エコノミスト予想の5.2%増を大幅に下回った。1~8月の固定資産投資(地方除く)は前年同期比5.5%増と、予想をやや下回った。8月の小売売上高の伸びは前年同月比7.5%で、7月の7.6%からわずかに鈍化。市場予想の7.9%に届かなかった。