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大手住宅メーカーの積水ハウスが2029年1月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。開発や戸建て住宅が好調な国内事業とは異なり、米国市場は金利の高止まりやのれんの償却が重荷となり、赤字に転落した。米国の先行きが見通せない中、積水ハウスは何に勝ち筋を見いだしたのか。特集『住宅メーカー総力戦』の本稿では、積水ハウスの中期経営計画の勝算に迫る。(ダイヤモンド編集部 宮井貴之)
26年1月期の売上高、営業利益は過去最高を更新
堅調な国内事業が米国の販売不振をカバー
積水ハウスが2026年3月5日に発表した26年1月期決算は、売上高が前期比3.4%増の4兆1979億円、本業のもうけを示す営業利益が同3.0%増の3414億円となった。
セグメント別に見ると、戸建て住宅や賃貸住宅の建築を手掛ける請負型ビジネスの営業利益は、同10.3%増の1579億円となり全体をけん引した。新築着工件数が過去61年間で最低を記録するなど25年の国内市場が大きく冷え込む中でも、高付加価値な提案を強化してきたことで富裕層の需要をつかみ、過去最高益を更新する結果となった。
一方、大きく業績が落ち込んだのが国際事業で、営業利益は同26.9%減と大幅に悪化。豪州は横ばいで推移したものの、積水ハウスが今後の成長ドライバーとして位置付ける米国の戸建て住宅事業の営業損益が53億円の赤字(前期は475億円の黒字)となった。米国の消費者マインドの冷え込みに加えて、販売奨励金の増加が利益を押し下げたことが響いた。
中でも販売を大きく落としたのが、24年に買収したM.D.C.だ。M.D.C.の25年1~12月の引き渡し戸数は、市況の悪化に連動するように6695戸と前年から約3割減少。売上総利益率に関しては前期から4.5%悪化した。
今回、積水ハウスは26年1月期決算と同時に29年1月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。不振が続く米国市場で何に勝ち筋を見いだしたのか。次ページでは、積水ハウスが発表した中期経営計画の勝算に迫る。







