間違いの指摘は最小限に、感謝の気持ちを伝える

 理詰めのお客さまに、こちらの対応を伝える際は、いきなり「できる」「できない」といった結論部分から入ることは避けてください。理詰めタイプのお客さまは、一から順番に説明されることを好むからです。

 まとめると、まずはお客さまに感心していることを伝え、「そうなんです」などのYES言葉を引き出す。そして、問題の起きた原因を順に説明していき、最後に「できる」「できない」などの結論を伝える。これが、理詰めタイプのお客さまに最も納得していただきやすい手順です。

 なお、原因を説明する際は、たとえ相手の言い分や理論が間違っていても、追及しすぎないように注意してください。理詰めタイプのお客さまは、前述のように自身の理論等に自信を持っています。それだけに表立って間違いを指摘すると、プライドを守るために、防衛本能から逆ギレされることにつながりかねません。

 どんなに納得がいかなくても、最後は「ありがとうございます。お客さまのご意見をしっかり上司に伝えます」と感謝の言葉で終わらせるようにしましょう。クレームのお客さまのほとんどは「役に立ちたい」という思いがあることを、忘れないようにしてください。